今村雅弘復興相のこと
今村復興相の発言要旨は以下の通り
記者に問われ「それなら取り消す」 今村氏、主な発言:朝日新聞デジタル 「(東日本大震災は)死者が1万5893、行方不明者2585、計1万8478人。この方が一瞬にして命を失ったわけで。社会資本の毀損(きそん)も、色んな勘定の仕方があるが、25兆円という数字もある。これはまだ東北で、あっちの方だったから良かった。これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大(ばくだい)なですね、甚大な被害があったと思う」 |
この発言を「首都圏に近ければ被害が増えたであろうことは事実」という人が散見されてまして、事実私もそりゃあ首都圏に近ければ被害が増大しただろうなとは思うんですが、こんなもん言う必要のない事実ですからね。言わなくてもその程度のことは誰だってわかるんですから。東北の被害でも甚大で、別に比較して良しとするもんでもないですし。
しかもですね、これ復興相の職掌の範囲内で言う必要がない……というか管轄外のことと言ってもいいです。復興相は今目の前にある被災地の復興のことを考えるのが仕事であって「あの地震が首都圏に近ければもっと被害が大きかっただろうなー」なんてことを考えるのは総理大臣とか国交大臣とか、そのへんの大臣の考えることです。まずもって今村大臣は目の前の被災地と被災者のことを考えるべきだったんですよ。まあ、記者に散々仕事の取り組みの甘さを問われてたのに激昂したり、支持者から異様に甘やかされてきたからわからんかったんでしょうけど。
失言について「事実なので問題ではない。」みたいな態度を取るのが特に現政権の支持者の方によく見られる傾向ですけども、言って益のない事実を言うのは十分に失言であるという認識をお持ちになられて、甘やかしをやめたほうがよろしいのではないかと思いますね。
追記
産経はこのように報じているんですけども
今村氏、二階派用意のひのき舞台で失言…パーティー暗転 二階幹事長の面目つぶす 今村雅弘復興相辞任への引き金となった発言は、所属する自民党二階派が25日に開いたパーティーで飛び出した。東京電力福島第1原発事故をめぐる失言で窮地に陥った今村氏の「名誉挽回のチャンス」として、二階派が用意したひのき舞台がかえってあだに。同派を率いる二階俊博幹事長の面目も潰れ、年に1度の華々しいパーティーは一気に暗転した。 |
名誉挽回は仕事とちゃんとした会見応対でやれって話だし、幹事長の面目ごとき被災地復興の前には些事にすぎないし、被災地の暮らしはまさに2011年3月11日から暗転してんのに、なんで「華々しいパーティ」が「暗転」したなんてことを気にしてんのっていう。どこを向いて記事を書いているかが如実にわかります。産経新聞がダメなのはこういうところ。これも甘やかしなんですね。
さらに追記
釈明会見で俺の絵のついたネクタイしてくれなくていいですよ!
もぅ〜っ— 貞本義行@腰痛 (@Y_Sadamoto) 2017年4月26日
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