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2006年4月12日 (水)

いい話+いい話

今日、上司が顧客満足度についてひとくさり。

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 東京ディズニーランドで、ある夫婦がレストランに入った。それぞれ食べたいものを頼んだ後、「あの…お子様ランチはお願いできますか」と遠慮がちに言う。ディズニーランドの規定だとお子様ランチを出せるのは9歳以下の子供だけであり、メニューにもそう記載されているため、キャスト(スタッフのことをTDLではこう呼ぶ)は丁重に断った。

 オーダーを伝えに戻ったキャストはマネージャーに呼び止められ「何かトラブルがあったのか」と問われた。「いえ、トラブルではありませんがお客様がお子様ランチをご注文されたので9歳以下のお子様にしかお出しできないとお伝えしました」腑に落ちないマネージャー、「二人分の注文以外にお子様ランチか…何故ご注文されたかは分かる?」「いえ、そこまではお聞きしてないです」「では、何故お子様ランチなのか伺ってきてくれないか」

 「失礼致します。先程のお子様ランチのご注文ですが差し支えなければ事情をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?」言い淀む夫婦。しかし意を決したように奥さんが口を開く「実は亡くなった娘のために・・・」夫婦によると、長い間子供が出来なかった二人にようやく生まれた娘がいた。子供の誕生日に三人でディズニーランドにくるのが夢だったが、病気で亡くなってしまった。メニュー表のお子様ランチを見て、子供との思い出のためにと頼んだらしい。

 キャストからいきさつを聞いたマネージャーはすぐ厨房とキャストに指示を出す。数分後、夫婦の席には二人分の料理とお子様ランチ。さらに二人の間には子供用の小さな椅子が置かれた。「ご家族でごゆっくりお楽しみ下さいませ」そう言うとキャストは去っていった。

 後日、キャストの対応に感動した夫婦から手紙が届いた。「お子様ランチを食べながら涙が止まりませんでした。まるで娘が生きているように家族の団欒を味わいました。こんな娘との家族団らんの体験を東京ディズニーランドでさせていただくとは、夢にも思いませんでした。これから、二人で涙をふいて生きてゆきます。また、二周忌、三周忌に娘を連れてディズニーランドに必ず行きます。そして、私たちは話し合いました。今度はこの子の妹か弟かを連れてきっと遊びにゆきます」

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『というように、顧客満足とはお客様に感動してもらうことであるべきだ』と力説する上司。『でも、その話って語る人によって夫婦の年代や子供が亡くなった年齢が違ってたり、キャストの自己判断でやったとか、二人掛けの席から大きな席へと移してあげたとか、バースデーケーキまで出てきたとかの複数の説がある上に、週刊誌が元ネタだったのがいつの間にか知り合いの知り合いから聞いた話に変わってる都市伝説ですよね。確かにいい話ではあるんですけど…』(註)

いい話ぶち壊しの反論をする平社員。それを聞き終わった上司が呟く。

『そうか…よかった。』

『何がですか?』

『だって、病気の子供はいなかったんだろ』

註:これに近い話は実際にあったようです。オリエンタルランドの顧問の方が講演をした際に話した内容とのこと。

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